きんいろカルテット! 1/遊歩新夢,DS

オーバーラップ文庫のOVERLAPキックオフ賞金賞受賞作。
読む前に友人に、「音楽版ロウきゅーぶ!」と言われたのだけど、なるほど、「女子中学生は最高だぜっ」と叫んでしまいそうだw

ユーフォニアムの奏者として音大に入ったものの、なんとなく身の入らない毎日を送っていた摩周英司は、恩師の紹介で、ユーフォニアム、コルネット×2、テナーホーンからなるブリティッシュ・カルテットという編成の女子中学生の指導を頼まれる。吹奏楽部を追い出された彼女たちの演奏に魅入られ可能性を感じた英司は、彼女たちのコーチを本格的に引き受けることにするが……といった様相。

好きなことを楽しみ、夢中になって、より上を目指す、まっすぐな少女たちの情熱と頑張りは、所謂、スポ根モノにも負けない熱さで、彼女たちの四重奏を想像してこちらの心が震える思い。先ほど挙げた『ロウきゅーぶ!』のそれに全く引けをとらないと言える。まったく、女子中学生は最高だぜ!
また、どうやら作者の方はプロのユーフォニアム奏者の方らしく、音楽のこと、楽器のこと、吹奏楽や金管バンドなどのことなど、 かなり微に入り細に入り解説……というわけではないのだけど、しっかりわかって書かれてあるので、そういう意味での楽しさもあるのも面白い。
正直なところ、スカ以外の部分では吹奏楽というモノにはあまり興味をそそられることはなかったのだけど、この作品を読んで何か聴いてみようかな、と思うようになった。音楽そのもの以外で、こういったモチベーションをつけられるのは、作品に力があるということなんだろうなぁと思う。
ただ、実のことを言えば、主人公のことはあまり好きになれないw なんというか、まぁ理由は色々だけども、でも、お話はそれを一息で吹き飛ばされる面白さでした。

DSマイルさんのイラストもよかった。
カラーのキラキラとしたような色彩が素敵で、本文の方も空気感を感じさせるイラストで作品を彩ってくれていて、挿絵を見るのが楽しい。
キャラも、特に女子中学生の4人。こないだまで小学生でした、という幼さがありつつも、少し大人びてきた色気もあって、微妙な年齢の少女が上手く表現されていて……まったく、女子中学生は最高だぜ!!!

というわけで、非常に面白かった。
2013年12月の発売でありながら、2013年後半のラノツイ杯の新作の部で2位を射止めるという快挙は、さもありなんというところでした。
2巻も楽しみにしています!

閃虹の機巧美神 1/来栖宍,BLADE

オーバーラップ文庫の新人賞、オーバーラップ文庫大賞特別賞受賞作。
機巧美神はダブルイクスというルビ。ジャンルとしては巨大ロボットモノ、機巧美神……女性型巨大ロボット!
待ってた! こういう女性型巨大ロボットが大活躍するお話待ってたよ!!
たまに出てもあくまでサポート役ばかりで、主役になることは殆どない女性型巨大ロボット。この作品では堂々主役! やったー!!!

人類と、海底勢力の荒鬼〈オルガス〉と、海竜〈レヴィアス〉が3分する世界のお話。
主人公は人類のマッチメイカという機関に所属する整備員・ティル。整備するのは勿論、機巧美神……なわけだけども、この機巧美神、なんと女性しか搭乗できない。読んでる当初は、お、これはパトレイバーにおける野明と遊馬のような(まぁ遊馬は整備員ではないけどw)絡みをやりつつ……みたいな感じなのかなぁと思ったらまぁそこは。すったもんだがあった末に……主人公女体化! うーん……よし! いっそ潔い! TS自体は大好物だし! 問題ナシ!!
と、まぁこんな感じで勢いとノリのよさはバッチリ好み。象徴的なのは、口絵でババーンと登場してるので見れば一目でわかりますが、バスティダイナマイトのBバズーカがわかりやすいですな。ルビはブレスト。ブレインストーミングじゃないよ。
話のクライマックスでマジンガーのブレストファイアーよろしく、バスティダイナマイトのブレストバズーカが火を噴いたシーンは、想像するだけで大興奮でしたわ。このシーンだけでも読んだ甲斐があったってもんですw
こういった、ちょっとおバカにも感じるノリの良さと意外と重めな背景、というのは一昔前のロボットアニメ的な印象も抱く。荒鬼は桃太郎、海竜は浦島太郎あたりかな、がモチーフになってる感じもなんかそれっぽい。まぁ一昔前のロボットアニメを詳しく見ていたわけではないので、あくまで印象ですけども。
ちょっと古臭いと言われればそうかもしれないが、なんとかこのままの感じで突き詰めていって欲しいなぁ、などと願います。

BLADEさんのイラストも秀逸。機巧美神、3体出てくるのですが、それぞれタイプB……バスティダイナマイト、タイプW……ツイストウェスト、タイプH……プリティヒップ。言わずもがなのおバカなネーミングセンスですが、だがそれがいいの何物でもない!w ……まぁその3体のメカニックデザインが大変素晴らしい。
グラマーで女性的なフォルムに美麗なバスティダイナマイト。一目見れば、死ぬ時は、彼女から放たれるブレストバズーカ・ニップルビームを全身に受けて死にたいと思わせることは必然であろう。
スレンダーで活動的な女性、且つしなやかな動きを想像させる、ポニーテールが印象的なツイストウェスト。一目見れば、爆ぜる時は、彼女から放たれるランブルパニッシャーで爆ぜたいもと思うのは仕方ない。
ツインテールとミニスカートがとてもキュートで、幼い少女を連想させるプリティヒップ。一目見れば、圧死する時は、彼女の超高性能多目的ぱんつ兵器精製装置ヴァリアブルアンダーによって圧死したいと、そう思う筈だ。
とにかく、挿絵の方も素晴らしい出来でBLADEファンも納得なのではないでしょうか。

と、期待を大きく上回る、満足感の高い作品でした。この1巻で割といい感じに締めくくったので、2巻以降どうなるのかな……といった部分はありつつも、楽しみにしたいところ。

あと、荒鬼のトップ2人に、なんとなくホモの匂いを感じるのですが、そちらも期待していいのでしょうか……!

デスニードラウンド ラウンド2/アサウラ,赤井てら

女子高生とマスコットキャラクターと……血と硝煙煙るライトノベル2巻……!
女子高生とマスコットキャラクターを組み合わせてどうしてこうなった……!

1巻でも某バーガーショップの某ドナ○ドのマスコットキャラクターと、かなりなことになった本シリーズ『デスニードラウンド』ですが、2巻でもかなりなことになっております。2巻で登場するマスコットキャラクターは警視庁のぴーぽうわなにをするやm
キッカケは1巻の打ち合わせの時に、あのキャラの表情ってラリってるよね、という話をしたことから今回のお話に繋がったようですが、それが膨らんでここまでの話になるとは……!
1巻同様に借金返済の為に傭兵を営むユリ、その中で出会った台湾から来た同年代の美鳳、1巻にも出ていた学校の先輩・宇佐美は、日常生活を続けるうちに仲良くなっていく。そんなある夜、宇佐美が警視庁のマスコットキャラクターに襲われる……といった幕開け……なんですが、冒頭は警視庁のマスコットキャラクターによるエグい殺戮シーンから始まるというw
そして、その暴力シーンのエグさと比例するように、ある意味エグい食事シーン。読む時間によってはかなりのテロに匹敵。口絵でも晒されてる通り、季節柄なのか秋刀魚が登場。おい、やめろ、ちょう食いたくなるやろ、というアサウラさんの食事描写力は恐ろしい。秋刀魚を焼く煙と銃から出る煙が交錯するライトノベル! なんだそれw でもそれが壮絶な傭兵生活、ほのぼのとした日常生活を上手く演出していると言ってもいい。

それにしても、今回のお話の壮絶さと着地点はたまりません。本文最後のページの赤井てらさんのぶち抜きで挟まれた挿絵が全てを語っている、と言っても過言ではない。
その赤井てらさんのイラストも相変わらず素晴らしいですな。この、壮絶さとほのぼのさを行ったり来たりするお話に上手く寄り添いつつ、マスコットキャラクターたちの狂気を表現されたイラストはお見事。いやー、やっぱりぴーp

と、非常に滅茶苦茶楽しい時間を過ごさせてもらった2巻でした。1巻もとても楽しかったですが、今回で本格的にハマった感があります。早く次が読みたいシリーズがまた増えました。

よろず屋退魔士の返済計画 1 100億の契約書/SOW,蔓木鋼音

祝! オーバーラップ文庫創刊!!(2回目)
2冊目はSOWさんの退魔モノ借金返済コメディを読んでみました。
主人公はあることがキッカケで厄介になっていた退魔の名門を、破門されて追い出されることになった狗朗という男子高校生。行くあてもなく、仕方なく幼少の頃に住んだ家に帰ってみたら、そこに待っていたのは幼馴染の女の子、九十九みぎり。そこで聞かされる、未だ行方のわからない父親から残されたモノ。100億円という莫大な借金。働いて返そうにも、退魔の道の名門から破門されたことにより退魔士の仕事がままならない狗朗だが、みぎりの発案により『死者専門の何でも屋』という形で退魔(?)の仕事をして……というようなお話。
良くも悪くも、と言うと少しネガティブな響きに聞こえてしまうかもしれないけど、あくまでポジティブな意味で、とてもライトノベルらしいライトノベルで、個人的に、あまり擬音や効果音などが入った文章はあまり好きではないのですが、テンポよくサクサクと読ませてくれるのであまり気になることはなく、楽しく読ませてもらいました。死者の話ということもあるので、ちょくちょく少し湿っぽい話にもなるのかな、という気もしてましたが、あまりそういうこともなく、そのへんのバランスもよく終始楽しかった印象です。お話の設定や展開も王道でありながら、主人公がただなんとなく強くて敵を捻じ伏せる! みたいな感じじゃないのもよかった。
でも、たまたまなんだろうし、たまたまその2つを選んでしまった俺も悪いんだけど、創刊ラインナップの新シリーズ4つのうち2つの主人公が親の莫大な借金を背負わされてる、という部分が被ってしまうのはどうなのかw せめて、刊行を1ヶ月遅らせるとか。まぁいいんだけどw
萌え豚的な視点でいくと、ドSなみぎりもイイですが、ウォール・ペタの葛がたまらないですね。口絵の時から期待度高いと思ってましたが、本編読むとウォール・ペタの輝きが増しましたね。50m級の巨人が来ても大丈夫だと思います。

あと、作品自体にはあまり関係のないのですが、大規模ラノベオフの主催などをやり、雑誌のラノベ企画などでもよく見かける平和さんの編集者デビューの作品のようで。そういう意味でも興味深い作品でありました。

とりあえず2巻も読んでみたい。

デスニードラウンド ラウンド1/アサウラ,赤井てら

祝! オーバーラップ文庫創刊!!
さて、創刊ラインナップの1つは、スーパーダッシュ文庫の『ベン・トー』でお馴染みのアサウラさんによる『デスニードラウンド』。英語で書くと『Death Need Round』の模様。言葉としては、千葉にあるテーマパークを元ネタにした作中に出てくるテーマパークの名前なんですが……読むと、まぁこういうニュアンスでつけたタイトルなのかなぁと思ったり思わなかったりするわけですが……というか、これがタイトルということはラスボスとかはミッk
えーと。
内容としては、とても血なまぐさいガンアクションモノになっております。しかも、アサウラさんならでは、とでも言いますか、笑っちゃうくらい馬鹿らしくも楽しい味付けがされていて、とても面白かったです。
主人公は親が莫大な借金を背負い夜逃げして1人残されてしまったJK、葛ユリ。ユリは借金のカタとして(2重の意味で)肉体を売るか、もしくはもう1つの選択肢を選ぶことを迫られるが、そこでもう1つの選択肢である傭兵のバイトをすることを選ぶ。そして、そんなユリの初仕事がバーガーショップのマスコット抹殺……。
初仕事の抹殺相手がバーガーショップのピエロということでどう考えても「お前ら 表へ出ろ」だったり、背景として、この世界の日本には、沖縄でクーデターが起こり、北海道で独立戦争があり、群馬栃木間紛争があった、という歴史があったり、と、アサウラさんらしいはっちゃけた味付けにもう持ってかれた感ある。また、『ベン・トー』でも見せてくれている凶悪なまでの食べ物描写が、この作品でも少し披露してくれていて、その部分を読んでる時は、ヤバイと思ったが食欲を抑え切れなかった(かき揚げ丼mgmg……というような、そんな楽しさとの落差のデカい、とても凄惨だったり残酷だったりするシーンもあったり、と、とても読み応えの大きい作品で、読み終わった後の満足感は大変高かったです。
また、赤井てらさんのイラストも素晴らしかった。表紙を見てもわかる通り、ユリの可愛さなどは勿論ですが、ユリを世話することになる傭兵部隊の上司である松倉はかっこいいし、敵であるロナウダの怖さがもう。子供の時に見た映画の『IT』思い出したわ。……まぁ今見ると案外怖くないのかもしれんが>IT、ピエロに対する変な恐怖感って、個人的にはあそこが起点だと思う。まぁ、その挿絵が現れた時の本文でのロナウダの描写も相まって、ITを見た時の恐怖感をちょっぴり思い出すくらい迫力ある>本文ロナウダの挿絵
ラウンド1ってことは少なくともラウンド2があるってことですな。アブないネタを使いながら、笑いもシリアスも、どこまではっちゃけてくれるか、とても楽しみです。

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