Strange Strange/浅井ラボ,しばの番茶

浅井 ラボ
ホビージャパン
¥ 750
(2010-12-01)

浅井ラボさんの『されど罪人は竜と踊る』を前から読んでみたくて、つい先日のTwitterのタグで盛り上がったラノベオールタイムベストでも挙げてる人が結構いて、やはり読もうと思ったものの巻数も結構あって分厚いので、コケた……つまり自分に合わなかった時が怖いなと思って、とりあえず1巻しかないもの、しかも短篇集ということなのでこの作品『Strange Strange』に手を出してみたんですが……もうなるほど、というか。まず、これに手を出してよかったのかどうか……。いや、作品自体はとても面白くて、結果的にはされ竜を読むモチベーションは爆上がりなんですけど、いやはや……「暗黒ライトノベル」という異名は伊達じゃないなと痛感させられました。
先程も書いた通り、この作品は4編の短篇で構成されてるわけですが、台泰市という架空の都市周辺の出来事という意味で繋がっており(HJ文庫のもう1つの作品『TOY JOY POP』とも薄く繋がっているようです)、短篇集ではあるものの読めば通常の長編小説を読んだかのような満足感があります。しかし、これも先程も書いた通りの「暗黒ライトノベル」。スカッとするような読後感とは無縁で、読んだ後、満足感はあるもののなんともやりきれない気持ちをその体に宿すと思われます。

さて、そんなそれぞれの作品についてですが、1話目は『ふくろおんな』。所謂、Jホラー的な湿り気と気持ち悪さと救いのなさをラノベに直輸入といった印象。ラストは素晴らしいシーンでした。
2話目『ぶひぶひ♥だらだら』、あえて著者のあらすじ紹介を引用したい→「男子高校生が「え? 冴えない僕にこんな力が!?」と悪と戦いつつ、美少女たちとなんやらかやらのドキドキ学園ラブコメ♥」。ふ ざ け る な !w 個人的には、後味の悪さは過去読んできたモノで最高クラスに酷い。が、酷いからこそ響く話……な気がする。うん、これはこれでええねや……。それにしてもひでえ読後感だ……。
3話目『人でなしと恋』は、同棲する若い二人の話で、ぶっちゃけちゃうと片方は食人鬼です。血と臓物に塗れる二人の互いの愛情に何故か清涼感すら……あれ、おれ、これに感動して大丈夫か。また、異生物との共同生活みたいな面が、なんとなくSF的な表情があって面白い。
4話目は『Last Day Monster』。世界の終わりの日のお話。パニックホラー的ドキドキ感とギリギリ感が恐ろしくも楽しい……と思わせといての、で、ヤラれた。ミッシェルの『世界の終わり』でも聴いて癒されよう……。

と、まぁこんな調子でいい話は皆無と言っていい。全編グロ描写があり、出てくる登場人物も基本的にクソッタレどもばかり。もう、とっても、いい意味で胸糞悪い……と思ったけど、胸糞悪いにいい意味悪いってあんのか……? まぁニュアンスを感じて頂ければ。
でも、読んでよかったか悪かったかって聞かれると、よかったと言わざるを得ない。個人的に好きなのはやっぱり3話目だけど、特長的で凄いのはやはり2話目か。2話目の読後の粘りつくような後味の悪さ。でも、これは他の作品ではそうそう感じられない読み味だと思います。これを感じたいと思う人がどれだけいるかと言われると不安ですがw

まぁそんなわけで、され竜、読みたいと思います!!!

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

links

profile

search this site.

others

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM