クレイとフィンと夢見た手紙/友野詳,スオウ

女子向けラノベでもおかしくないような、麗しい男子が2人向かい合った表紙が印象的なこの作品。2人の周りに配置された歯車と、蒸気か霧かのイラスト、斜体のかかったタイトルロゴもとても雰囲気が出ていてイイ感じ。
さて、肝心の内容ですが、その表紙の2人のバディモノとなっております。

白いスーツを纏っているのが金髪の自称頭脳労働担当のフィン。黒い猫耳フードを被っているのがフィンに肉体労働を押しつけられるクレイ。2人が行うのは「出されなかった手紙」「書かれなかった手紙」「本当に欲しかった手紙」「普通じゃない手紙」など、本来なら届かなかったはずのメッセージを、回収し配達すること。時に魔女の館へ、時に吸血鬼城へ、時に誇り高い鳥人の元へ、時空を超えて手紙を回収し、配達していく……というお話。
舞台は獣人だとか吸血鬼だとかが出てくる中世ファンタジー的な世界……の一方でロボットなどの技術も発達している世界で「つぎはぎな世界」。どうしてそれが成り立っているのかというところも含めて、是非読んで体感してもらいたいのだけど、これがもう非常に魅力的。正直、ベタ惚れです。
キャラについても、主人公である2人が魅力的なのは言うまでもないところ。自称頭脳労働担当フィンと、肉体労働を押しつけられるクレイという、関係性が単純に楽しい。まぁそういう関係性自体は珍しくなかろうが、まぁそうは言っても楽しいものは楽しい。
また、形式として5編の短編で成り立っているのだけど、それぞれがこの作品の世界を巧く繋げていて、ぶつ切りになった感じがないのに、なのに(作品のノリもあってか)短編小説的な軽さも持ち合わせていて、とても楽しく読める。
で、そのそれぞれに出てくるのが各ヒロインということになるわけだけども、それが主人公たちに負けず劣らず魅力的なわけですな。ざっくりと紹介すれば、魔女の館のメイド、吸血鬼城の姫君、貴族の娘、カジノの女主人、鳥人の巫女、といった5人。スオウさんのキュートなイラストに彩られつつ彼女たちの物語が展開され、魅力的に輝きます。
あと、そのスオウさんのイラスト。この小説が生まれることになったのは、このタッチの絵が似合う小説を考えてください、というのがキッカケだったんだとか。そういう生まれ方もあるんですね。ラノベというイラストが多用される小説特有のことなのかもしれませんが、それはそれで面白いことですな。まぁ実際、表紙画像を見てもらえればわかる通り、魅力的なイラストですよね。

というわけで、非常に楽しい作品でした。是非とも続編をお願いします!!!

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