カズアキ×深見真 百合姫表紙画集 GIRLS UPRISING

百合姫の表紙を彩ったカズアキさんのイラストと、それを味付けした深見真さんの短編小説をまとめた本。
画集らしく、大きめサイズでイラストは勿論フルカラー。小説部もレイアウトが凝っていて、相乗効果でとても楽しい一冊になっている。

倒錯した雰囲気をふんだんに纏ったカズアキさんのイラストと、ハードな面持ちを堂々とふりまく銃はいかにもミスマッチだけれど、だからこそ映えるという好例。
この本の表紙になっている首輪された紗香とそのリードを持つ千里、『赤か青か』の物憂げな琴乃に後ろから抱きつく芽久美、『そしてまた歩き出す』のおでここつんしてる紗香と千里……その全てに傍らに銃があり、別になくともそれらはいいイラストになっていると思うのだけども、何故かそれがとてもイイ小道具として機能していて、結果的にこれはなくてはならないと、そう思えてしまう。
して、その小説部なのだけど……「ハートの近くで待機する弾丸」という文章で、もうそれこそ、撃ち抜かれた。そんなもんだから、あとはもう世界にどっぷり惹き込まれて読んでしまった。
大きな戦争があり、おそらく人類の世界は遠くない将来、終わってしまうのではないか……という世界観の中で生きる少女たちの日常と恋が描かれる。少女たちの恋心と、硝煙が漂い血が飛び散る様は、まさしく深見真さんワールドで、麗しく可愛くかっこよくもあるカズアキさんのイラストとよくマッチしている。
お話として、何かこの世界の大きな問題が解決したわけではなく、少女たちの恋が何かがっつりと一段落したわけでもない。また、大きなサイズとはいえ100ページもないので、小説としてのボリュームは多くない。なので、もっと彼女たちの物語を読みたいと少し物足りない感覚を覚えるかもしれない。が、イラストの彼女たちの物語として読むのは非常に楽しい行為だったと思えて、読後の満足感は高かった。
そういう意味では、いつも読んでるライトノベルとは逆の形なのかなぁなどと思った。単純に分量としても短編小説1話分に対して、イラストがフルカラーで3枚ほどもありイラストの比重が高い。こういった形での小説とイラストという表現は、普通のライトノベルとはまた少し違った感触で楽しかったので、またあるといいなぁ。

少女と銃のイラストと小説の世界、とても楽しい一冊でした!

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