黒百合の園 わたしたちの秘密/秋目人,shimano

「黒百合の園」というタイトル、「いじめ、万引き、同性愛、レイプ、殺人……」という文句がどぎつい帯……これは百合百合しい少女たちのダークな学園青春モノが繰り広げられるに違いない! と、小躍りしながら読み始めたわけだけども、実際に読むとそこまでの感じではなかったw
まぁそれはそれと置いておくとして、面白い小説だったとは思います。

ある通り魔事件をキッカケに起きる人間関係の変化、その通り魔事件が起きるまでに至るキッカケ……悪意、というと大袈裟な気はするものの、そういったモノが連鎖していく様を読むのは、楽しい、というとアレかもしれないが、面白かった。
惜しいのは、この作品がメディアワークス文庫から出てることか。
メディアワークス文庫は、普通のラノベがメインターゲット……中高生くらいを設定しているのに対して、大学生〜若い社会人をメインターゲットにしているという話で、そう聞くと電撃文庫より濃ゆいモノを連想してしまうのだけど、実際には逆。電撃文庫より、単純に分量的に薄い本が多く、文字サイズも大きい。内容的にもライトな本が多い印象だ。これは、電撃文庫を読んできた人がメディアワークス文庫に移行していくということではなく、これまでラノベを読んでこなかった人に対してアピールしたいということだろう。実際、それは成功してるようにも思うし、まぁそのことは問題ないのだけども……たとえば今回のようなモノが、ちょっとライトな読み味になってしまう気がしてしまうのよな。
登場人物も割と多いし、それぞれ面白いだけに、いっそ2,3冊に分冊してキャラをもっと掘り下げて、人間関係やそれぞれの事柄をもっと濃密に描いてもよかったのではないかなーと思ってしまった。とても刺激的なコピーやあらすじに、思てたんと違う! と思ってしまったことがあるにせよw、それだけに、だからこそ、それでも面白かったというのは、お話自体が面白かったからということだと思うので、余計にそう思ってしまう。
まぁ、だから先に書いたように、この作品はメディアワークス文庫なのだよ、という話なんだろうけども。でも、このお話でもっと濃ゆいのが読んでみたかったのよなー……。

とはいえ、語り手が移り変わりつつ、それぞれの思惑や感情が絡み、彼女たちに起こった出来事の様子が表情を変えながら、真相が明らかになっていくのはエキサイティングで面白く、読み終わった後の満足感はありました。
秋目人さんの電撃の方の作品も読んでみるかなー。

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