武林クロスロード/深見真,Rebis

「ここが武林の分かれ道」
血と色が吹き荒ぶ武侠×双成ファンタジー!

あとがきにも書かれているけど、深見真さんの性と暴力の作品といえば『アフリカン・ゲーム・カートリッジ』がまず思い浮かぶ。双成が出てきていることもあり、自分もまずAGCを思い出しました。この作品はAGCをよりエンターテイメントに磨き、その上ライトノベルに落とし込んだ作品、と言えるかもしれない。
ポイントとしては、やはり武侠小説のテイストを持ち込んだ点でしょうか。本を開いてまず目に飛び込んでくる口絵の「ここが武林の分かれ道」の熱さは武侠小説の熱さそのままで、その圧倒的なまでの暴力とエロの部分を中華風ファンタジーというオブラートに包みこんだところを、そう、おちんぽで突き破る! オブラート突き破っちゃったよ!
破るよねー。そうよねー。おちんぽは色んなモノを突き破る為に存在してるんですもの。おちんぽが突き破れないのはコンドームだけ。セイフセクロス!

で、挿絵担当がRebisさん。Rebisさんといえば、言わずもがなの双成大魔王ですよ。

Rebisさんのサイト→REBIS DUNGEON

深見真さんががっつりエロと暴力の双成小説を書いてその挿絵をRebisさんが担当するって、それライトノベルの枠に収まりますか? って読んでみたら収まってねえ、全然収まってねえよ。寧ろ収まらないよ、おちんちんだけn

まぁそんなわけで非常に心と股間の熱くなること請け合いの作品でした。2007年発行か……。何考えてたんだガガガ文庫。いいぞもっとやれではあるけど、最近はここまでのはあまりないよなぁと。たまに、近年のガガガ文庫についてエロ押しが酷いって話が持ち上がったりするけど、過去にこれをやってるんじゃ、あの程度でエロ押し言われても……という気はするなw
ともあれ2巻も楽しみです。

キルぐみ/竹内佑,出水ぽすか

「これからみなさんに着ぐるみを着て殺し合ってもらいます」と着ぐるみを着た北野武が宣言して着ぐるみを着た前田亜季と着ぐるみラブコメしながら着ぐるみを着たクラスメイトと殺し合って着ぐるみを着た栗山千明が着ぐるみを着たゴーゴー夕張になって着ぐるみキル・ビルに乗り込むライトノベルではないです。
さて、まんまバトルロワイアルということは全くないんですが、とはいえ着ぐるみバトルロワイアルと評したくもなる様相。異空間で着ぐるみを着て異能を駆使してクラスメイトと殺し合う。いかにも異能バトルラノベ的でありながら、着ぐるみというシュールさがなんとも面白い読み味な作品でした。
あとがきにも書かれていますが、元々は作者さんの参加する劇団での作品の作中作で、そこを着想に描かれた作品なのだとか。着ぐるみという部分はなんだかそれらしいなぁとなんとなく思いました。
ただ、不満……というわけではないんですが、250ページ足らずと薄めながら挿絵が割と多く、話の進みもあんまり早くなく、うん? これこの内容で残りページ数的に大丈夫か……? あの子もまだあんま出てきてないし……とか思ってたら、案の定というか。
いや、前述したように不満ということではなく、僕自身は続く前提のラノベには何の不満もないんです(ラノベ読みの人たちには不評ですが、1巻からナンバリングされてるのも全く気になったことがありません)が、この続き方、つまり1巻としての締め方というか畳み方というか、なんとなくまだホントにスタートラインという感じがあって、ここで続かれるとちょっと消化不良感が……。
なので、作品としてまだまだこれからでどう評価したものか難しいと感じつつも、面白かった部分もあるのは事実で。殺し合いと着ぐるみのシュールな組み合せとキャラの掛け合いがなんとも楽しい。
出水ぽすかさんのイラストもよかった。インパクト抜群の表紙は勿論、本文の挿絵もコミカルで表情や動きがイキイキとして臨場感があって、本当に作品を彩っていました。
と、まぁそんなわけで続き、お願いしゃっす!

カクリヨの短い歌/大桑八代,pomodorosa

第7回ライトノベル大賞ガガガ大賞受賞作。率直に言って、さすが大賞受賞作と唸らされる、文句なしの面白さでした。喪われた三十一文字、力を秘めた短歌を巡る物語。
雑に言えば和風ファンタジーな異能バトルモノになるか。タイトルから見てもわかる通り、異能の呼び水として短歌が使われます。短歌で異能といえば、こないだ百合姫ノベルから出た森田季節さんの著作『ウタカイ』がありましたが、あちらはあくまで競技なんですけど、こちらは完全にバトルになっており、そしてガガガなので(?)、割とガシガシ人が死にます。しかし、作品と短歌の雰囲気も相まって、儚くも美しく描かれる生死の様に惹き込まれます。

キャラもみな魅力的でしたが、特筆すべきはもう一人の主人公と言っても過言ではない帳ノ宮真晴。基本的な主人公はおそらく、かつて喪われた短歌を収集した家の跡継ぎである祝園完道なのだけども、章によっては彼女が主人公として振る舞われており、そして、それがとても魅力的なのだ。ダブル主人公ということなら全く問題はなかろうが、もし完道が主人公ということであれば、正直な話、完全に喰っているw 彼女が主人公として振る舞う『宵四片』と『黒桜花』、凄惨で血なまぐささも漂うお話なんだけども、真晴のキャラクターによって小気味よい印象すらある。
その飄々としながらも非常に好戦的な彼女の存在が、この不思議な雰囲気の物語を異能バトルに仕立てていると言っても過言ではないのだけど、しかし彼女の存在こそが、このお話のもう一つの顔であり魅力でもある、仄かな恋の匂いも漂わせてくれていて、これがまたたまらなくイイ。物語の終盤に辿り着いた彼女の想いには白旗。
自分は短歌などに詳しくはないが、短歌は恋の歌が多いと聞きます。それ『ちはやふる』か『ウタカイ』で仕入れたんだろうって、たぶんその通りだよ!! まぁそれはともかく、やはり今も昔も色恋沙汰は昔からネタになるのだろう。三十一文字の中に込められた想いに呼応するかのような、お話とキャラクターたちにヤラれました。

イラストも素晴らしい出来でした。もう表紙だけで最高なんですが、本文がもう。本文は挿絵というよりは扉絵でしたが、扉ごとに章タイトルと短歌が挿入されていて、そのイラストと短歌の組み合わさり方に溜息が出る思いでした。イラストを担当したpomodorosaさんはバンドをやってらっしゃるそうで、そういうとこもあるのかなと感じさせられた。最初、一度は断られたそうだけど、粘り強くお願いした編集さん、GJだったと思います。

と、そんなわけで大満足の一冊でした。次はこれの続きなのか、また違う作品なのかわからないですけど、もう少し、具体的には真晴を見たいですね。

下ネタという概念が存在しない退屈な世界 3/赤城大空,霜月えいと

僕のちこたんオンしたお!
下ネタテロリズムライトノベル第3巻。話題を呼んだ1巻にも負けない、というかもう突き抜けた感のあるひどい表紙。ガガガ生放送で、悠木碧を興奮させたのはGJでしたw
さて、今回は学園モノとしては夏休み回。夏休みということもあり、前巻の大変な騒ぎの事後処理なども含め、温泉に来たSOXの面々。綾女の後見人の撫子は手厚く迎え……こっからどうして表紙や口絵のようなことになるのか。いや、まぁ口絵はわかるか。温泉回ぽい口絵だ。表紙は、どうしてこうなった。そら、イラストレーターの霜月えいとさんも頭抱えるわ。
もしかしたら、ラスボスが明らかに? まぁ2巻からそれっぽい雰囲気はありありでしたが、どういう狙いで今そうしているのか、ということが語られ、その雰囲気は更に増しまし。やっぱり、最終的には彼がラスボスになるのでしょうか……。
個人的には、ラノベにおける反体制派のそれぞれのセクト間抗争みたいなモノがもっと盛り上がって、もっとこうがっつりと描かれると更に楽しいのになーと思いつつ。
また、今回は上下巻ということらしく、ちょうど夏休み前半がこの3巻、夏休み後半が4巻、という感じ。3巻、上下巻の上巻ということで、まぁやはり気になるところで切られます。とはいえ、前半部としては一段落しているのでまだマシか。4巻は夏頃とのこと。4巻はアンナ先輩と乙女先輩がメインの話になりそう。
そんなわけで夏を楽しみに待ちたいと思います。 しかし、改めて見ても、なんかやりきった感のある表紙だ……。

俺が生きる意味 2 放課後のリゾルト/赤月カケヤ,

3月から連続刊行された、赤月カケヤさんの学園パニックホラー第2巻。
1巻がひどい終わり方だったこともありますがw、2巻の始まりも第6章から始まる為、これは実質、上下巻として見た方がよさそう。その為の連続刊行でしょうし。同時発売でよかった気もしなくもないですが。編集者が1巻のあの終わり方に自信があったようですし、まぁ実際、2巻が気になって仕方なかったのは事実です。作品自体を気に入るかどうかというのはありますが、今から1巻読むなら2巻もセットで買うことをオススメしますよ。
さて、そんなわけで早く読みたくて仕方なかった本シリーズ2巻ですが、そういうこともあってか一気に読んでしまいました。いや、もう単純に面白くて仕方なかったです。
最初に書いた通りのパニックモノなんですが、パニックモノの不安と恐怖と閉塞感、状況によって起こる疑念や猜疑心、そして、かすかな希望。その希望とそれが潰えることの絶望。そしてそれが繰り返されることによる更なる絶望感。こういったパニックモノというジャンルはラノベでは少ないと作者さんがツイッターで仰っておられましたが、そういったパニックモノの面白さを上手くラノベに落とし込まれているように思いますし、こういった作品を読む醍醐味を十二分に楽しみました。
そして、そういうパニックモノの楽しさだけでなく、困難な状況に陥った彼らがどういう結末を迎えるのかが気になり、読み進めるうちに先にあったあのことがここに繋がってくるのか、といった、単純に物語を読む上での楽しさをチクチクと刺激されページを捲る手が止められませんでした。そういう意味では、1巻のような気になる続き方なんかしなくても、充分に先が気になる面白い作品なので、ああいうことはもうやめてもらいたいw>担当編集さん
また、何気ないことですが、ページレイアウトも凄くよかったです。特に終盤のクライマックスの場面。斗和の感情の描写から状況を挟んだ見開きのイラストがあるんですが、何か特別なことや珍しいことをしているわけではないのだけど、ちょっとした演出がなされたページレイアウトとでもいうか。それだけのことで読んでいるこちらの感情をこうも揺さぶられるとは、というか読んでしまうと、あの場面はあの演出でないと読んだ時のこの感触は得られないだろうなぁ。こういう何でもないけどとても効果的な演出がされてあると、「だからラノベはやめられない!」と思わされます。
まぁそんなわけで1巻からの状況は2巻で解決するのですが、その結末に読者が浸る間もなく、物語は更に状況が進み新たな展開が。さすがに1巻の終わり方のようなことはないですがw、それでもこう言わざるを得ない。
3巻はよ。

俺が生きる意味 1 放課後のストラグル/赤月カケヤ,

前作『キミとは致命的なズレがある』を読んでから非常に楽しみにしていた、赤月カケヤさんの新刊『俺が生きる意味』1巻。「意味」はレゾンデートルというルビがついております。 存在理由、とかでしたっけ。副題のストラグルも知ってるよ。struggleですよね。中学生の時に調べたことありますし。何で調べたのって、えぇ? 何だって?
イラストがしらびさんという情報を見て、「あれ、萌え的なモノを取り入れつつ学園ラブコメ的なちょっと面倒臭い青春モノ、まぁ流行りっちゃ流行りみたいなのやったりすんのかしら」と思ったけど、全然そんなことなかった。内容的には、血なまぐさい学園パニックホラーとなっております。
進化論と動物学が好きな草食系リア充、日本斗和がある日、2人の仲の良い女の子から同時にメールで呼び出される。生真面目な斗和は相手への答え自体は決まっていても、2人への対応を真摯に応えようとする、その最中、突如として現れた巨大な猫の顔を持つ蜘蛛が現れ人を……といったところで物語が動き出す……という場面の前に、妙なプロローグが挟まれてあったりして、これがまた今後にどう絡んでくるのか気になるところ……って、もうあらかじめ書いてしまうが、酷い続き方である。なんちゅうところで終わるんだ。『「日本よ、これが続きが気になる終わり方だ」らしい』とか作家にあとがきで書かせとる場合か>担当編集の人
帯にも「誰も気づかなかった。人類が生態ピラミッドの頂点から転落したことに」とあるが、進化論や動物学を少しだけ絡めてあるのが、なんともいい塩梅というか。出てくる怪物はそういうのを下敷きにした……という風でもなくまぁ普通に怪物なんですけども、要は人間が捕食される側に回ったのだということをヒシヒシと感じさせられて、作中の空間のパニック感を後押す。もーバンバン人死ぬんで楽しい……と言うとアレだけども、とても面白かったです。
しかし、繰り返しになるが、この終わり方はねーよおおおおお。まぁ気になる2巻は連続刊行(3月刊で1巻、4月刊で2巻が出る予定)なので、すぐ読めるっちゃ読めるのでいいんだけれども。
まぁそんなわけで2巻を早く、とても早く読みたいです。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7 ドラマCD付き限定特装版/渡航,ぽんかん(8)

八幡はクソ野郎だ!
で、終わってもいいんじゃないかと思わないでもない7巻。
ついに、4月からアニメが始まる俺ガイル。アニメはアニガイルという略称が作者本人から提唱されているけども、どんだけ「はまち」がイヤだったんだよw
今回は3巻でもやったドラマCD付き第二弾。アニメを控え、ここでブーストという感じか。
まず、ドラマCDの方だけど、6巻の文化祭の後の後夜祭〜打ち上げというお話になっており、時系列としては先に聴くのがオススメだけれども、あくまで個人的には、だけど、後に聴くことをオススメする。他の人もそう思うかはわからないけれども、今回、後味が非常に悪い。主に八幡のせいで、それも八幡のキャラクター故だし、こういうところが俺ガイル、ではあるのだけども、さて、どうしたものかと……。そこで、このドラマCDを聴くと非常に楽しい気分で終われるわけです。なので、個人的にはドラマCDを聴くのを後にするのをオススメします。
まぁそんなわけで本編ですが、今回は修学旅行回です。見事に4月アニメスタート×新刊ドラマCD特装版の変猫と被りましたな。本当に仲良いな。結婚したらいいのに>渡航さんとさがら総さん
で、修学旅行にあたって、奉仕部に持ちこまれた相談が、恋愛相談。ガハマさん大歓喜。そんなわけで今回、非常に学園ラブコメらしい展開を見せるわけですが、そんままで終わるわけがないのが俺ガイル。正式タイトルを思い出しましょう。やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。やりやがったな八幡、ということを見事にやってのける。そこに痺れる、憧れ……ない。憧れは……しない……。あんまガハマさん泣かせんなよ……。
まぁそんなわけで後味が悪いにせよ、面白いのは面白かった。どう考えても、他の学園ラブコメではできない。
あと、八幡に社畜ネタをやらせるのはほどほどにw
さー、アニメ、楽しみですな!

というか、戸塚の入浴シーンは……?

人類は衰退しました 8/田中ロミオ,戸部淑

絶賛人類衰退中なライトノベル8巻。
前巻で壊滅的なダメージを負ったわたしたちが住むクスノキ。巻が変わればようせいさん的なパワーが働いてなんとなく復興してた! ……とはならなかったようです。そんなわけで今回はクスノキの復興について。
さて、その復興について……まぁこのシリーズで「復興」なんてモノがそんな順調に進むわけもなく。案の定に、拗れてアレなことになってしまいます。壊滅したクスノキに対し次々に届く復興支援物資。すわ、絶賛衰退中の人類でもそういうモノはしっかりしてる世界か、などと関心やら感心やらしてたらクスノキの人たちは、その有り余る復興支援物資にだらけるという……。そうね、人間、衣食住がなんとかなるとあとはまぁ……みたいなとこある。そして住人は離れていき……と、復興どころか村おこし的な側面も見せつつ、事態は拡張現実や夢世界へと……どうして……いや、ようせいさんのせいか。
そんなわけで今回も非常に楽しいようせいさんと人類のあれこれでありました。特に、拡張現実と夢世界の部分は凄く面白かった。難しい理屈などをもっとガンガン混ぜてやろうと思えばいくらでもそういう作品にできそうなのに、そこにはいかずあくまでコミカルにユーモラスに見せる。人退でやるとこうなるのね、という楽しさを伝えてきてくれる。わたしがいて、助手さんがいて、Yがいて、ようせいさんがいて。また、前巻で今後の活躍を期待したプチモニも活躍してくれて、とても楽しかった。続けようとすれば、いくらでも続けられそうな雰囲気出てきたなぁ……。
次巻は今巻ほぼ忘れられていた人のお話になりそう。次の舞台、人退ではどういう見せ方をしてくれるのかとてもとても楽しみです。早く読みたい……と思ったら、作者、エロゲ作りに入るんだとか。9巻、早く出るといいなぁ……。そして、あとがきでまさかのウマドンナ推し。凄い推し方だが、とても読みたくなったw

けもののかんづめ/藤原たすく,Nidy-2D-

正直なところ買う予定がなかったんですが、表紙のかわいかっこいい狐さん……実際には狐ではなく金狼だったわけですが……に惹かれて購入。リアル書店のよさですな。金狼かわいい。
内容的には学園ファンタジー×ラブコメといったところでしょうか。帯にも「ケダモノ系バトルラブコメディ」と書かれてありますが、そんな感じですね。
「父親が女性にしか見えない」女の子のような外見がコンプレックスの中津川司狼が本作の主人公。麿眉が素晴らしい可愛さです。コンプレックスに悩ませられつつも柔道部に在籍し、それなりに楽しい高校生活を送るある日、ラブコメの定番、女の子が降りてくるところからケダモノ系バトルラブコメディの幕開け。それにしても麿眉可愛いな。
さて、その肝心のヒロインのカレンですが、双子の妹になります。まぁそこはいい。いいのか。いいか。そのカレン、事あるごとに孕ませろ孕ませろと迫る孕ませ系ヒロインになっております……あかん、素晴らしすぎる。早く孕むんだ……! まぁ実際にはドン引きな台詞だとは思いますがw、そこが異世界の住人っぽい価値観の演出にもなってたかな、とも思います。
ケダモノ系バトルについては、主人公の能力をヒロインが開放するというタイプ、とでも言えばいいか。まぁ表紙と内容などを照らし合わせればわかっちゃうことだと思うのでぶっちゃけちゃいますが、カレンのキスによって司狼が金狼になります。その金狼と異世界からのモンスターとのバトルがメインとなります。まぁそれ自体は珍しいモノではないと思うけど、ケダモノvsケダモノってのはなかなかに楽しかったので、できればケダモノバトルがもっともっとガツガツあればよかったのになぁというのは少し思った。
あとは、司狼のお父さんシーメールなのヒャッホーとか思ってごめんなsいや、まだ万分の一の確率でその可能性も残されているはず……ごめんなさいしない。しないぞ。美人なシーメールお父さんは浪漫。でも、それ抜きにしてもお母ちゃんの破壊力高杉でしょこれ。司狼のお母ちゃんエロすぎますよ。お父さんのビジュアルはよ。うん、なんか変な感じになってきた……。
あとあと、さすがエロゲライター出身というところか、キスシーンやイチャるところは妙にエロく、ちょっと興奮しました。
そんなわけで、もう少し読んでみたいです。

キミとは致命的なズレがある/赤月カケヤ,晩杯あきら

過去に起こった殺人事件の被疑者の少年のお話。ジャンル的にはサスペンスとかでしょうか。
心理学やシリアルキラーの精神についてのことを参考にしたような雰囲気が面白い。物語の1つの鍵となる概念は聞いたことがなかったので、ググってみたけど、どうも作者の創作のようだけど、それでも面白い概念だなと思った。
Wikipediaなどに載るくらいのシリアルキラーはなかなかいないような、ある意味では超個性的な人物ではあるが、そのどれもが何故かなんとなく似たような印象も受ける。共通点のようなモノを感じるのかもしれない。劣悪な環境だったり、極端な虐待であったり、ケースは様々で、歪み方もそれぞれ、それぞれにそれぞれの顔は持っているのだけども、一線を越えてしまった彼らの印象はなんとなく似た感じになってしまう。まぁ酷い育ち方をした=シリアルキラーになるというわけではないし、寧ろ立派な人になった人の方が多かろう。それに、酷い育ち方をしたから殺人者になっても仕方ないなどと言うつもりもない。それはそれ、これはこれなのだが、まぁ何にせよ、自分のそのようなシリアルキラーに対して持っていた印象が、この作品に出てくる概念で括られているというのを読むのは、少し面白かった。
また、タイトルに「ズレ」という言葉があるが、これもいいなぁ。お話を読んでいて感じる何かズレていると感じていた違和感が、終盤に向けてゆっくりとハマっていく快感はなんとも言えないモノがあった。これに納得するかどうかは人それぞれかもしれないが、自分はとても面白かったです。逆に言うと、ミステリ的に見ると面白くないのかもしれない。仕掛けや謎が解けたような爽快感みたいなモノはたぶん、ない。でも、かけ違えてるボタンをつけてくれるというか。オチというか、展開がなんとなくながら読めてしまったとしても、その過程を魅力的に見せてくれる力を感じました。
最後に、まとめ的にキャラの1人の日記があったのもよかったです。あと、雨笠くんがお気の毒という他ない。
晩杯あきらさんの挿絵も面白かった。表紙や口絵もいいけど、やはり本文挿絵がイイです。本文は挿絵というよりは扉絵だけども。これがとてもイイのです。いささかイメージされるようなラノベに似つかわしくない雰囲気だけど、それが逆に内容とはとてもマッチしてる。ちょっとコミックテイストの装画がなされた小説の扉絵とかと似た雰囲気か。
いろんな風にとれそうなタイトルもいいし、イラストだけでなく表紙デザインもかっこいい。
3月に赤月カケヤさんの新刊が出るということなので、急いで読んだわけですが、こんなに面白かったとは。積んでいて損してた。3月の新刊が楽しみです。

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