安達としまむら/入間人間,のん

入間人間
アスキー・メディアワークス
¥ 557
(2013-03-09)

表紙からあらすじからなんとも百合百合しいと思って読んだらやはり百合でした! そして素晴らしい百合でした。ごちそうさまです!!
授業をサボるうちに体育館の2階で出会ったしまむらと安達。つかずはなれずの時を過ごすうちに2人にとってとても心地よい空間に。距離が近づくにつれ、少しずつ少しずつ変化していく安達としまむらの日常。
こういうタイプのお話としては、まぁよくあるといえばよくある女の子たちの日常系。主人公はしまむらなのかな。この本ではしまむらの1人称が多いけど、安達による語りもあるのでなんとも。ダブル主人公的な感じなのかも。ちなみに表紙イラストの向かって左がしまむら、右が安達です。
安達は所謂ぼっち体質の不真面目系内気女子。しまむらも同じように不真面目系ではあるものの、周りにもある程度合わせられる。が、どこかで距離を置くタイプ。そんな2人が体育館の2階という居心地の良い場所で過ごすうちに、手探りながら距離を詰めていく様がなんともたまらない。個人的には、序盤のまだまだ微妙な距離感の時な35頁でしまむらが安達に掛ける言葉があるんですが、とてもキュンキュンしました。これが読めただけでも、自分は満足してしまった感ある。
2巻があるのかわからないけども、この巻では彼女たちの関係はまだまだなんとも言えない状態。これはこれでいいと言えばいいのかもしれないけど、もっと彼女たちの日常を読みたい。
また、おそらく『電波女と青春男』を読んでいるとなんとなくリンクするキャラが出てくるのかも。自分はアニメしか見てないので、似たようなのが出てきたなぁぐらいにしかわからないけれども。そういう意味では『多摩湖さんと黄鶏くん』と同じような位置づけにある作品なのかも。
……年明けから、『ジョシコーセーの成分。』から、この『安達としまむら』。なんともいい味を出してる百合作品が電撃文庫から出てる。電撃はいまや業界最大手のレーベルなのに、緩めないなぁ……。
作者的にも百合作品は初めて? 編集にゆ○○○みたいなの書いてくれって頼まれて書いたみたいなことがあとがきで書かれてあるが、それでほいほいと書けるものなのか……?
イラストも素晴らしいです。描き手は昨年話題になった『アニソンの神様』の、のんさん。女の子の可愛さが存分に発揮されております!
まぁそんなわけで続編とかあると嬉しいのですが!!!

明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。/藤まる,H2SO4

第19回電撃小説大賞金賞受賞作品。
事故に遭った、夢前光のその死の現場に直面したこのお話の主人公、坂本秋月はその中で問いかけられる。「おまえの寿命の半分で、彼女をたすけてやろうか」。
そんな風に幕開けした今作ですが、とても面白かったです。まず、その寿命の半分になり方がなるほどと思わされた。前述の問いかけに「やってみろよ。くそ野郎」と応じた秋月ですが、果たしてどうなったかと言うと、1日置きに光と人格が入れ替わるというシステム。ある意味ではとてもタイトル『明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。』に忠実ではあるが、まさか、そのままだとは。でもこれがとても面白かった。
お話としてはボーイミーツガールだと思うのだけど、主人公とヒロインがどうあっても会えないというのも面白い。ボーイデッドリガールとでも言えばいいのだろうか。主人公が死なないとヒロインが出てこない。永遠のすれ違い。そんな彼らのコミュニケーションを是非楽しんで欲しい。そして、本筋の彼女が死んだ理由と、そして彼が選ばれた理由。展開もオチも、とても素晴らしかったです。
また、キャラもそれぞれ楽しかった。ヒロインである光は勿論、第2(?)ヒロインの霞やすてら先生、そして何より妹の雪湖。実は自分は妹萌えはないのだけど、これは素晴らしいキャラでした。圧倒的に姉萌えな自分もこれは素晴らしいと言わざるを得ない。彼女が主人公のスピンアウトとかでも持つのではないでしょうか! あと、風城くん、そのルート、大丈夫か。
そんなわけでとても面白かったです。続き、あるもんとして考えてたけど、続けたとして、風呂敷畳むの大変そうだなぁ……。なんにしても、続き、あるのだとしたらとても楽しみです。

アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム/茜屋まつり,蒲焼鰻

西部劇風の世界を舞台に銃弾と魔法が行き交う冒険活劇。第19回電撃小説大賞大賞受賞作、の看板に違わぬ面白さでした。
主人公は銃のミスター・マグナムとその主のアリス、ということになるか。物語は二人の、そして世界の破滅から語られ、一旦幕を閉じる。そして、再びミスター・マグナムが目を開くところから動き出す。
最初に既に書いたけど、まず非常に面白かった。物語の仕掛けとキャラの人間関係の絡み合い、ワクワクする魔法と銃弾のアクション、電撃小説大賞の冠に相応しい面白さでした。個人的な好みで言えば、ルビで読ませる言葉が多すぎて若干胸焼けしそうな感じはあったけど、そこが西部劇風の世界観の演出の一部にもなっていたのかな、という気もします。ラストシーンなんかは、その情景が目に浮かぶようで、読み終えてみると、とても面白い上質な西部劇映画を観たような満足感がありました。
キャラ的には、ロッキーことロクサーヌ・ラヴォワの無双振りや、アリスの師匠アゴンロジの舌足らず振りがかなり強力なんだけれども、なんとなく、敵のゾォードのことが気になって仕方ない。この巻のお話としての結末としてはこれでよかったのだとしても、他に何かなかったのかと考えてしまう。そういう何とも言えない余韻を含めてこの作品の魅力ですが、続き……勝手にあると思ってるんですが……もし、あるとすれば、彼女のお話、彼女の素顔を見てみたいところです。
というわけで、あくまで個人的に、ですが、続きを希望したいところ。お話自体はこの巻だけでも十二分に楽しみましたが、もう少し、の部分を読ませてもらいたいです。

エーコと【トオル】と部活の時間。/柳田狐狗狸,MACCO

第19回電撃小説大賞金賞受賞作品。ちょっとシニカルな学園ミステリ青春小説。結論から言って、めちゃくちゃ面白かった。めっちゃ好みです。告白なら結婚を申し込むレベル。
主人公は迷彩柄のマフラーを巻いた【エーコ】。ある事件から報道によって「A子さん」になったことから、それがそのまま【エーコ】があだ名に。彼女が主人公で、この物語における探偵役となる。ということは、つまり、タイトルにも書いてある【トオル】が助手役、となるわけですが。学園ミステリで男女ペアなら、ほんのりラブチュッチュッ展開か!? 的なこと考えた人、残念だったな。件の【トオル】だが、人体模型だ。何言ってるかわからねーかもしれねーが……あ、違います、某チャンネルの可愛いあの子ではありません、なるほど、はんなりとした百合学園ミステリとかイイですね、それ読んでみたいです、って違います。悠木碧の可愛い可愛いトオルの話じゃねえよ。人体模型だって言ってるだろ。えぇ、そうです、あの裸で半分スケルトンってる理科室的なところにある、アレです。アレが助手となります。そんな喋る人体模型が助手なのですが、妖怪とか異能とかそういうことではないので、そういうのが苦手だという人は安心してください。
内容的には、中心になっているのは友達といじめの話、になるか。そういう意味では割とエグい感じでもあるのだけど、全てのことから少し距離を置いているような、傍観者然としたようなエーコの一人称による語り口が、そういう話も変に肩肘を張らせることなく読ませてくれる。まぁだからこそエグくなってる部分もある気がしますが。エーコとトオルが化学部ということもあるのか、そういう匂いを感じさせる事件というのも面白かった。そうして明らかになった事件の全貌と、その着地点はなんともやるせないというか……。
とはいえ、この終わり方は凄く好きでした。こういうちょっとモヤモヤするような締め方は、この作品にとてもフィットしてるとも思うし、こういうもんだろうと。まぁそれがヤダと思われる人もいるかとは思うんですが、これはこれでよかったんじゃないかなぁと。
あと、個人的には、あんまりミステリミステリしてないのも強味だろうな、と。謎解きやトリックはあくまで味付けで、それはそれで楽しめるとは思うけども、自分としてはエーコやトオル、事件の犯人など、物語の人間たちの関わり合いというか……それが面白かった。
そんなわけで大満足の、青春小説だった、としたい。
MACCOさんのイラストもよかったです。特に口絵のピンナップはもう何回も何回も見ちゃいました。

斉藤アリスは有害です。〜世界の行方を握る少女〜/中維,GAN

極端に不運を呼び込み不条理な災いをもたらすとして、国は「国民に極端な物質的、または精神的損害を与える人物を国は有害指定人物(有害者)と定め、日本国憲法に基づく基本的人権の例外とする」(第1条)という有害者特別措置法を定め、それによって初めて有害者指定された少女斉藤アリスと、その少女に興味を持ったオカルト嫌いで研究者気質の同級生山野上秀明、その彼と彼女のあれこれが綴られたお話。
ジャンルとしては、青春ラブコメ、になるか。主人公は秀明。中学は引き篭っていたアリスが高校に通い出すことによって、様々な軋轢がある中、学校はアリスの入ったクラスに所謂日直にように順繰りに回る「アリス当番」を設立。その当番が秀明に回ってきたことで以前から興味のあったアリスを観察しよう、というところから物語が廻りはじめる。
ジャンルとして分けるとすれば青春ラブコメだけれども、そこまでラブコメラブコメはしていないか。「キース! キース!」と掛け声したくなるような場面とかもあまりない。どちらかというと、友情とか親愛とかそういうモノの印象が近いかな。

この話は読み流してほしいんだけども、読んでいて、少しこのまとめを思い出した。
『渡邊芳之先生の「「いじめられるほうにも原因がある」ということと「いじめられるほうも悪い」ということは「まったく別のこと」である。「いじめられるほうにも原因がある」を「間違い」として批判する人はこの2つを混同していることがある」』(Togetter)
有害者指定されるほどに不運を呼び込むアリスはクラスで孤立している。机を離され、忌避されている。普段構われてないのに、「アリス当番」などという制度があることも端から見ていて非常に不愉快に思える。その構図が所謂「いじめ」を彷彿とさせるのだ。そして、彼女にはその原因がある。そばにいれば不運に見舞われ、巻き込まれるのだ。しかし、だから、いじめていいわけではない。いじめに原因はある、と自分も思う。それが、被害者に起因するものか、たまたまそうだっただけなのか、それは様々。ただ、「(その原因が被害者にあったとして)原因があるから被害者も悪いところがあった、加害者はそんなに悪くない」とはならない。原因があろうとなかろうと、あったとしてそれが何であろうと、いじめはいけないことなのだ。
このお話ではいじめがテーマというわけではないと思うので、これがどうということもない。まぁ厳密に言えば、クラスメイトはいじめてるわけではない。実際にアリスは特異体質なので、退避しているだけ、とも言える。「いじめてる側はいじめてるつもりがない」という話とも繋がらないこともないが、仮にこれをいじめだとしたにしても、アリス自身がその特異体質故にいじめられている意識もおそらくない為、あまりいじめという側面は際立たないのもあるので、まぁ、もうこの話はこのへんにしたい。いじめの話そのものをここで語ることではなかろうと思いますし。読んでいて勝手に自分が考えたことなので。なら書くなよって話だけど。すみません。

あとがきでは、『極端に不運(?)な少女は不幸たりえるか?』という発想を出発点として書かれた、と述べられている。着地点としてはとてもよかったと思う。かなりグッときました。
キャラ的には女性キャラはみな魅力的だったけども、なにしろアリスちゃんprprすぎた。アリスちゃんprprアリスちゃんprpr
GANさんのイラストも素晴らしい出来栄え。ピンナップ、両面とも素晴らしいですな。地味にアイちゃんのガーターが利いております。
と、まぁ個人的に少し考えるとこがありつつも、お話としてはとても面白かったです。いらんことを書いてしまいましたが、作品としてはかなり良質のボーイミーツガールだったと思います。続き読みたい気もするけど、これはここで終わりがいいのかなぁとも。次回作がこれの続きになるのか、また別の作品になるのかはわかりませんが、楽しみにしたい作家さんがまた一人増えました。

ジョシコーセーの成分。SCHOOL GIRL OVERFLOW/ハセガワケイスケ,ゆあ

有り体に言えば、タイトルにもあるように女子高生の日常のお話、ということになる。
主人公の美樹本花鈴が名門女子校に入学してからの、彼女とその周りにいる女子高生たちとのあれこれ。こういう風に書くと一部の人にはピンときてもらえるかもしれないけど、ベクトルとしては某KRR系とか言われる日常系4コマに連想されるタイプのお話に近い印象を持った。あの楽しさをライトノベルに上手く落とし込んでる。それをライトノベルなりの、また初見なのでハッキリとはわからないけれど、作者なりの味付けをしてる。
特徴的なのは、やはりこの文体だろう。口語みたいなとこもあり、日記のようでもあり、詩的な雰囲気もあり、地の文と会話文が見分けがつかないところがあったりする。だが、それがいい。まぁだからイヤだという人もいるとは思うが。かくいう自分も最初は、うん? と思わなかった、とは言わない。ただ、意図的な部分もあるだろうし、これが上手く作品の雰囲気を出してると思う。とはいえ、ダメな人は全く受け付けなさそうだし、逆に言えば、ハマる人はとてもハマりそうなタイプの作品だとも思う。まぁ自分はハマりましたw
また、見せ方もよかった。3章で構成されてるのだけど、小見出し? のタイトルや添えられた英文も感じ出てるし、本文のレイアウトも改行ガンガンやって、文字も電撃文庫の作品にしては大きい。これが作品の雰囲気を盛り上げるのに大いに貢献してる。
お話そのものも凄くよかった。上記した通りの日常系で、なんてことないことばかりなのだけど、とても楽しかった。先程書いたように、改行ガンガンで文字大きめなのでザクザク読めるのも魅力でしょう。
ゆあさんのイラストもよかったです。表紙に惹かれて買った人は納得の内容だったのではないかと言えるほどマッチングしてました。裏表紙もたまらないです。それに合わせた表紙デザインもハマってますね。
というわけで、とても大満足の一冊でした。続きとかあるのかな。キャラ紹介にあることがエピソードに出てこなかったモノもあるので、そういう意味でも是非読みたいところです。

独創短編シリーズ 野崎まど劇場/野崎まど,森井しづき

素晴らしい悪ふざけ。思いついてもやらねーよ!w、という類の悪ふざけを敢えてやりながらも、悪ふざけを悪ふざけだけで終わらせずに読者をしっかり笑わせてくる。お外で読むと盛大に吹いてしまって恥ずかしいことになるのでご注意を。
あくまで自分の好みになってしまうけど、面白くなかったモノは1つもなかった。野崎まどさんの作品は既に何本か読んでいて、こういうユーモアの片鱗は確かに感じていたけれど、ここまでとは。逆に既に読んでいる方には共感してもらえると思うけど、あの感じが濃縮されています。今年、ラノベは勿論、漫画などを含めても一番ゲラゲラ笑った本になりました。
ただ、個人的に好みだったのがボツシリーズ(元は『電撃文庫MAGAZINE』にて連載された短編シリーズ)に多かったので、ある意味少し残念……?w 特に『第二十回落雷小説大賞 選評』は凄まじい出来。内容はタイトルの通りなのだけど、架空の落雷小説大賞に寄せられた選評、という形の短編。どれも笑いながら読んだのだけど、これはもう本当に笑いっぱでした。
シニカルというか物事を斜めに見たような視点や、シュールというかナンセンスともとれるような雰囲気、メタ的なノリや内輪ノリな部分をふんだんに纏いながら、あくまでエンターテイメントとして見事に笑いに昇華していて、全編とても楽しく、あとがきから背表紙まで大いに笑わせてもらいました。竹宮ゆゆこさんが帯コメントに「こんなのズルい」書いてるが、確かにとしか言いようがないw
野崎まどさんは、メディアワークス文庫での作品群で、ある意味信者レベルのファンを量産してるが、こういう作品もサクッと出してくるあたり凄いなぁ。どっちにとられるかわからんけど、信者の人は更に好きになってしまうのではないだろうか。個人的には、こういう作品も継続してお願いしたいところw
そんなわけで、短編コメディが好きな人は一読の価値あり、と思います。是非。

アニメアライブ/秋傘水稀,わだぺん。

秋傘水稀
アスキー・メディアワークス
¥ 620
(2012-10-10)

アニメ制作ライトノベル! アツい!!
ゲーム制作に挫折したことから一度創作することに熱を失った主人公が、アニメ制作に係ることで創作への熱を再び取り戻していく。その創作への情熱は、読んでるだけでその熱さにあてられる。
アニメーターの現状とか業界のことについて、ネットなんかで言われてるようなことを触りで知ってるくらいで実際どうなのか、てのはあまりよく知らないので、この中で少し触れられてるアニメ業界のことがリアルなのかどうか自分にはわからないが、登場人物たちのアニメに対する情熱はとても感じて、それはとても読んでいて楽しかった。
あぁ、でもアニメ制作会社に務めてた知り合いが一人いたのだけど、聞くに耐えない労働状況だった。今また直に聞けばまた違った印象かもしれないが、当時は、良くも悪くもアニメ制作は夢を売るお仕事なのだなー、と思ったのを覚えてる。
そういえば、自分が初めて見たアニメって何だろう。覚えてるのは『ドリモグだァ!!』か『がんばれ! キッカーズ』かなぁ。深夜アニメなどの隆盛によって、すっかり大人も消費する物になったけれども、ニチアサなんかを見てると、やはり今でも子供の物でもある。テレ東やNHK以外でも、夕方や夕飯時や夕飯後とかに子供が気楽に見られるアニメの時間がもっとあってもいいのになぁ、と思う。
などと、アニメのことを色々考えるお話でもあった。続き、はあるのかな。もう少し見てみたいかな。
キャラ的には、主人公のお姉ちゃんが最高なので、姉好きの人は必見クラス。姉最高や。あと、ヒロイン? のアンネがドイツ人。こないだ読んだこのラノ文庫の『アニソンの神様』の留学生エヴァもドイツ人だったが、アニメとドイツ人には何か繋がりがあるのか……?
わだぺん。さんのイラストも凄くよかった。自分はやはり『℃りけい』や『東京自転車少女。』などの漫画の印象が強いのだけど、やはり漫画もやってる人はモノクロの絵がこなれててイイなー。個人的にだけど、ライトノベルの挿絵は本文が本番だと思ってるので。
星海社の太田さんが、イラストレーターがイラストだけで食っていくのはよほどの才能がないと難しいので漫画なんかもやるべき、みたいなこと言ってたことがあったけど、それだけじゃなく漫画を経験したイラストレーターさんはモノクロ挿絵のレベルが上がる印象あります。それに、ラノベのコミカライズって大抵原作イラストレーターとは違う人で、まぁファンもそれはそれで楽しむのだけど、原作の挿絵と同じ絵で漫画も見たいのも正直な感情ではあるw 挿絵と漫画は違うモノというのは理解してるけども、ファンの心情としては。
話がおもくそズレたけど、そのまんまでいいや。何にせよ、お話・挿絵、共に楽しかったです。秋傘さんはこれがデビュー作とのこと。次の作品がこれの続きなのか、また違った作品になるのかは自分にはわかりませんが、次回作を楽しみにしたいと思います。

特異領域の特異点 2 非科学的な神の証明/範乃秋晴,saitom

負のえっちはSF!
そうか……、この作品はSFだSFだとは聞いていたが、そういう意味であったか……。
奇跡の科学SF(?)第2巻。1巻で見せた読み応えはさらに増し、内容も分量も増量で頁数も400超。では、読むのが辛いかと言われれば全くそんなことナシ。その魅力も増し増しである。1巻読んだ時に、サクサク読めないのがこんなに楽しいのはそうそうないと書いたけど、2巻もそれは変わらず。
色々好きなところはあるけど、個人的には何より納得のさせ方というか。まぁ物語は何でも、フィクションならではの設定とかの帳尻合わせみたいなところにどれだけ説得力を持たせられるかみたいなところで、中でもSFはそれが顕著にクオリティに繋がると思うんだけど、それが凄く好みなとこが読んでて楽しいと思えるのかなと思う。うん? と思って何回も読み直したりするのだけど、それがとても楽しいんだから困る。時間移動説とか未来見のあたりとか、なるほどと思わさせられたし、今回のオチというか決着のつけ方にもとてもビックリしつつ、ホントに楽しかった。
また、今回は賢悟の家族にスポットライトが多くあたる。この物語は科学が隆盛を極め、その恩恵を人類がこれまでになく享受している世界の話だけど、世界の終末を迎えた後の話でもあって、またそれは、1巻2巻を通じてそうであったように、現在進行形でもあったりする。その中の家族の話ということ。
そして、サブタイトルにもある、非科学的な神の証明、である。これはもう次が楽しみで仕方ない。
キャラ的には、彩世が最強になりつつある。カナや先生も素晴らしいが、現時点では彩世が何歩かリードしていると言わざるを得ない。彩世にT反応が抑えられない。とりあえず、第一章の3が破壊力高杉るし、その場面の32頁の挿絵も破壊力高杉るしで、T反応を抑えられない。俺も彩世ちゃんと研究とか座学とか実験とかしたいです。俺も彩世ちゃんと研究とか座学とか実験とかしたいです。T反応が! T反応が!!!
……T反応って言いたいだけじゃないんだからね! や、マジで彩世カワイイです。
saitomさんのイラストも、口絵のピンナップからフルスロットル。先程書いた本文32頁の挿絵を始め、サーシェンカも挿絵に登場で、完全白旗。そもそも、元はといえば、この2巻の表紙ウヒョー! ってなって、立ち読みでピンナップをペラリしたらウヒョー! ってなってレジ直行。で、読み始めたシリーズであることを、声は小にするが言っておきたい。
というわけで大満足の2巻でした。3巻が今から楽しみすぎます!

特異領域の特異点 真理へ迫る七秒間/範乃秋晴,saitom

奇跡の科学の物語。
がっつりSF。前提や設定、科学知識など、頭に入れることが多く、頁数も370と多いし文字数も多めで、前後しながら読んだりもするので、読むのに割と時間かかった。とはいえ、けしてとっつきにくいとかそういうことはなく、ややこしくも読むのはあくまで楽しく、読み応えあったという感触。サクサク読めないのがすっげー楽しいのは、イイSFの証拠だろうなあ。脳と意識とか時間の考え方あたりとかは、読んでるだけでめちゃくちゃ楽しかった。
ふと思ったのは、これ、理系の人が読んだらどう感じて、どう読むのかなぁと。理系文系で分けて考えるのはあんまり好きじゃないのだけど、なんとなく。理系に憧れる文系としては、ある種の憧れを覚えながら読んでしまったので。
また、そういった物語の仕掛けの楽しさだけでなく、キャラたちのじゃれ合いが楽しい話でもあった。主人公とカナ、主人公と清十郎、そして何より主人公とヒロインとなる彩世。主人公と彩世のじゃれ合いは、甘酸っぱさと微笑ましさとが絶妙で、爆発しろ感を惹起させつつも見ていたい感情を抑えられず、何ならこれだけで1巻ぐらいイケるのではないか。いやまぁこれだけをヤラれたら完全に爆発しろ! に、なってしまうだろうけどw
イラストもよかった。正直なところ、2巻の表紙に一目惚れして1巻と一緒に買ったというのがあるw
既に2巻がもう出てるのでそちらも早めに読みたいが、メディアワークス文庫の『マリシャスクレーム』てのも読んでみようかなあ……。

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